auのスマホ料金の「しくみ」を理解できるガイド。初心者向けに各プランを図解!

2018年3月30日

スマホ料金の仕組みを分かりやすく解説するシリーズ。今回は「au」編です。

自分にとって最適なプランを見つけるための知識は必要だと分かっていながらも、携帯電話の料金プランってめっちゃ複雑ですよね。。

ここではそんな方のために、auの複雑な料金プランをスマホ初心者向けにできるだけ分かりやすく解説していきたいと思います。

データ定額など「従来のプラン」と、新たに追加された「新プラン(ピタットプラン・フラットプラン)」の両方を紹介。それぞれの違いについても解説します。

最後には月額料金のシミュレーションにも挑戦してみましょう!

auスマホ向け料金スタイルは4種類

まず最初に決めるべきプランの大枠をここでは「料金スタイル」と呼ぶことにします。現在auの「スマホ向け」の料金スタイルは下記の4種類があります。

auの「スマホ向け」料金スタイルの種類

従来の「データ定額・LTEプラン」に加え、新しい料金スタイルの「ピタット(フラット)プラン」が仲間入りしています。

auのスマホ向け料金スタイル一覧
従来プランデータ定額「定額の通話」「定額の通信(1~30GB)」
例:「カケホ+LTE NET+データ定額5GB」
LTEプラン「かけた分だけ通話」「定額の通信」
例:「LTEプラン+LTE NET+LTEフラット」
新プランauピタットプラン通話と通信をセットにした「段階定額制」
※利用量で料金が段階的に変動例:「auピタットプラン(カケホ)」※段階定額通信+通話かけ放題
auフラットプラン通話と通信をセットにした「完全定額制」
例:「auフラットプラン20(カケホ)」※定額通信20GB+通話かけ放題

従来プランと新料金プランの違い

従来の「データ定額・LTEプラン」は端末に応じて一定額の割引(毎月割)を適用することができます。「実質0円」なんていう価格が実現していたのも、この割引のおかげ。

ピタット&フラットは「分離プラン」

それに対し新料金プランは毎月割が利用できない代わりにプラン(通信料)自体の料金を安くしています。これは「分離プラン」と呼ばれていて今後はこの方式が主流になるでしょう。

従来のプラン(データ定額/LTEプラン)は・・

購入した端末に応じて通信料から割引(毎月割)がある。端末の購入が前提。
機種を購入する人のみ割引額が多くなる。という点で不公平が生まれる。

新料金プラン(ピタット・フラット)は・・

端末の購入を前提とする割引は使わない代わりに通信料を最初から安めに設定。
機種を頻繁に買い換える人と、あまり購入しない人との間の不公平が解消。

従来プランを公式シミュレーターで確認する方法

auの公式ページで従来プランを料金シミュレーションする場合は「詳しくシミュレーションする」内のステップ2「その他のプラン」を選択すればOKです。

auのスマホ料金の「中身」を知ろう

auの月額料金の中身(内訳)を見ていきましょう。(auに限らずドコモやソフトバンクの場合も基本的に同じです)

これだけでも覚えておいて!au料金のキホン!

携帯電話の料金の基本は次の4項目です。

①通話料②通信料③LTE NET④機種代

auのスマホ料金の中身

auでは料金スタイルごとの①通話プランと②通信プランが用意されていて、それぞれの組み合わせ方があります。

他にも条件によってオプション料や割引など発生しますが、まず押えるべき要点はこれだけ。これらの組み合わせで月額料金がすぐ算出でき、auの料金の内容が分かりやすくなります。

auの新料金スタイルのピタットプランとフラットプランは、通話料・通信料・LTE NETが1つに合体した料金になっています。

ピタット(フラット)プランについて

それぞれの項目(通話料・通信料・LTE NET)を解説していきましょう!

①通話料とは

通話

通話料は「通話のための料金」のこと。

通話料は基本使用料とも呼ばれます。auの通話プランは利用スタイルに応じて用意されており、大きく分けて以下の種類があります。

auのスマホ向け通話料プラン「カケホ・スーパーカケホ・LTEプラン・シンプル」

カケホ

auの「カケホ」は完全に定額(かけ放題)の通話プラン。何時間通話しても何回かけても通話料金は同じです。

長時間の通話が多い人におすすめ。ひと月の通話時間が1時間を越え、さらに1回あたりの通話も長めの人はこちらを検討してみてください。

カケホの料金2,916円/月
2年契約未加入だと4,536円

相手からの着信を受けた場合は通話料は不要です。

スーパーカケホ

auの「スーパーカケホ」は一定時間内の通話に限り定額のプラン。5分以内の通話であれば何回かけても料金は一定ですが、5分を超過すると時間ごとに料金がかかるしくみです。

通話する頻度は多いけど通話をサクッと済ませられる人におすすめ。ひと月の通話時間が1時間を越え、1回あたりの通話が短い方はこちらを検討してみてください。

スーパーカケホの料金1,836円/月
2年契約未加入だと3,456円

相手からの着信を受けた場合は通話料は不要です。

LTEプラン

auの「LTEプラン」は通話した時間に応じて利用料がかかります。全く電話をかけなかった場合、その月の通話料金は0円です。(ただし利用料金はかかります。)

ネットやメールなどの利用が主で通話をほとんどしない方や、au同士での通話(午前1時~午後21時まで無料)が多い方におすすめ。

LTEプラン料金
通話料利用料
au携帯へ発信1:00~21:00
無料
21:00~1:00
30秒ごとに20円
934円
2年契約未加入だと1,868円
au携帯以外へ発信30秒ごとに20円

プラン利用料は通話時間にかかわらず支払いが必要になりますのでご注意を。また相手からの着信を受けた場合は通話料は不要となります。

シンプル

シンプルは、「かけた分だけ料金がかかる」という点ではLTEプランと同じですが、auの新料金「ピタット(フラット)プラン」専用の通話プランになります。

ピタット(フラット)プランについて

2年契約(誰でも割)について

実は、上で紹介した通話料金は「2年契約(誰でも割)」適用後の金額になっています。

2年契約(誰でも割)は、簡単に言うと「auで2年間使うことを誓います!」という契約。別名「2年縛り」といわれるもので、契約して2年以内または3年目以降の更新月以外に解約した場合は契約解除料(つまり違約金)9,500円を取られます。

その代わりに、加入すると通話料から毎月1,500円(LTEの場合は50%)の割引があります。

auショップなどで契約すると、何も言わなければ当たり前のように加入させられてしまいますので、ほとんどのユーザーが加入しているはず。

②通信料とは?

データ通信

通信料は「データ通信にかかる料金」です。

メール・ネット・アプリなどで通信を行う際、データの量に応じた料金がかかります。これには通話料と同じく、料金が一定(定額)のプランと、使った量で料金が変わるプランがあります。

従来の通信プラン

データ定額1~30

従来の料金スタイル「データ定額」で利用できる通信プラン。定額1~30GBまでの各容量が用意されています。

データ定額1~30の料金
通信料プラン金額(税抜)
データ定額13,132円
データ定額23,780円
データ定額34,536円
データ定額55,400円
データ定額206,480円
データ定額308,640円

LTEフラット

従来の料金スタイル「LTEプラン」で利用できる通信プラン。定額で7GBまで利用できます。

LTEフラットの料金
通信料プラン金額(税抜)
LTEフラット6,156円

通信と通話の組み合わせ

従来プラン通信料と通話料の組み合わせルールになります。

従来の料金スタイル「データ定額・LTEプラン」の場合
カケホの場合スーパーカケホの場合LTEプランの場合
データ定額1(1GB)
データ定額2(2GB)
データ定額3(3GB)
データ定額5(5GB)
データ定額20(20GB)
データ定額30(30GB)
LTEフラット

上の表からわかるように従来プランの場合は「通信料」と「通話料」が密接に関係してきます。例えばこの通話プランならこの通信プランで。といった具合に組み合わせがルール決めされているのです。

新しい通信プラン

ピタットプラン

「ピタットプラン」は月々のデータ通信の量に応じて段階的に料金が変動する特殊な料金システム。1GB未満~20GB未満まで月額料金が5段階に変化します。

au「ピタットプラン」の概要

料金は以下の通り。

ピタットプラン(通話料+通信料+LTE NET)の料金
通話プランひと月の利用量通常料金スマホ応援割
適用時(1年間)
カケホ
2年契約加入時
~1GB4,838円3,758円
~2GB5,918円4,838円
~3GB6,998円5,918円
~5GB8,078円6,998円
~20GB9,158円8,078円
スーパーカケホ
2年契約加入時
~1GB3,758円2,678円
~2GB4,838円3,758円
~3GB5,918円4,838円
~5GB6,998円5,918円
~20GB8,078円6,998円
シンプル
2年契約加入時
~1GB3,218円2,138円
~2GB4,298円3,218円
~3GB5,378円4,298円
~5GB6,458円5,378円
~20GB7,538円6,458円

ピタットプランに加入すると「スマホ応援割」が適用可能。1年間だけ1,080円の割引が適用されます。(ただし通話プランが「シンプル」の場合は対象外)

上記に機種代を加えた価格が月額料金の総額となります。

ピタットプランの詳しい解説はこちら

フラットプラン

こちらは「ピタット‥」と違い、料金が変動することなく定額で利用できます。容量は20GB/30GBの2種類から選ぶことが可能。

au「フラットプラン」の概要

フラットプラン(通話料+通信料+LTE NET)の料金
通話プラン容量通常料金スマホ応援割
適用時(1年間)
カケホ
2年契約加入時
auフラットプラン20
(20GB)
8,100円7,020円
auフラットプラン30
(30GB)
10,260円9,180円
スーパーカケホ
2年契約加入時
auフラットプラン20
(20GB)
7,020円5,940円
auフラットプラン30
(30GB)
9,180円8,100円
シンプル
2年契約加入時
auフラットプラン20
(20GB)
6,480円5,400円
auフラットプラン30
(30GB)
8,640円7,560円

フラットプランに加入すると「スマホ応援割」が適用可能。1年間だけ1,080円の割引が適用されます。(ただし通話プランが「シンプル」の場合は対象外)

上記に機種代を加えた価格が月額料金の総額となります。

ピタット(フラット)プランの注意点

ピタット(フラット)プラン加入時は機種代金の割引サービスである「毎月割」が利用できません。機種代金を割引なしで購入しなければならず、負担も大きくなります。

そこで機種代金が「実質的に」半額となる「アップグレードプログラムEX」が用意されているわけです。

au公式ページ:アップグレードプログラムEX

通信と通話の組み合わせ

新料金プラン通信料と通話料の組み合わせルールになります。

新料金スタイル「ピタット(フラット)プラン」の場合
カケホの場合スーパーカケホの場合シンプルの場合
ピタットプラン
フラットプラン

従来プランの組み合わせルールの複雑さに対し、ピタット(フラット)プランでは、組み合わせは超シンプル。

それぞれのプランに対して「かけ放題」・「5分以内かけ放題」・「従量制通話」のいずれかを選ぶだけとなっています。

③「LTE NET」とは

通信

auのLTE NETは通信を行うための「利用料」。通信サービスを利用するのに必要な手数料のようなものと理解しましょう。

LTE NET(エルティーイーネット)はネットやメールを利用する場合には支払いが必須。通信の回数や量にかかわらず毎月固定でかかる料金と覚えておきましょう。

LTE NET324円/月

※他のキャリアでもLTE NETと同様の利用料があり、それぞれ名称が異なります。ドコモでは「SPモード」、ソフトバンクでは「ウェブ使用料」と呼ばれています。

④機種代金

購入したスマホ

言うまでもなく「機種の購入費用」のこと。

この項目に限っては必須ではなく、あくまでauから分割払いで端末を新規購入した場合のみ。例えば機種を自分で持ち込んだり、最初に一括購入した場合などは当然月々の支払いは必要ありません。

従来プランなら「毎月割」が使える

auで機種を新規購入する場合は「毎月割」の適用で、購入代を大幅に抑えることができます。

auの「毎月割」とは

auの「毎月割」は機種の購入が条件の割引サービスです。適用条件を満たせば誰でも割引を受けられます。

例えば、本体価格が90,000円の機種があった場合、毎月割が適用されると最大約70%ほどの割引があり、その場合実質27,000円で購入できる計算に。(割引率は機種により異なる)

しかし注意点として毎月割は購入時に全額割引されるわけではありません。割引額は分割(24回)され、月々小出しに割引されていきます。auで2年間契約をし続けないと割引を全額受けることはできない仕組みなのです。

「毎月割」の適用条件

毎月割の適用条件は下記の通りです。

  • 通信料プラン「データ定額2~30GB」「LTEフラット」に加入すること
  • 24回払いで端末を購入すること
MNPの割引率が高い

契約種別ごと割引額が異なります。毎月割は「MNP」の場合に割引率が高くなります。

契約の種別
種別説明毎月割の割引額
機種変更au契約中の方が新規端末を購入普通
新規契約ナンバーポータビリティ(MNP)を使用しない新規契約普通
MNP契約他社からナンバーポータビリティを使用してauに契約高い
新料金プランに加入した場合は適用されない!

上でも述べたとおり「分離プラン」であるピタット(フラット)プランに加入した場合、毎月割は適用できませんのでご注意を。

月々の利用料をシミュレーション

ここまでお読みいただければ、auの料金についてある程度理解が深まったのではないかと思います。それでは実際に料金をシミュレーションしてみましょう。

他社からMNPでiPhone8(64GB)を購入した場合の試算になります。

データ定額プランの場合

料金スタイルが「データ定額」の場合は、
定額の通話(カケホorスーパーカケホ)+定額の通信(データ定額1~30)
の組み合わせになります。

月額料金表(料金は全て税込みです)
(税込)8,305円
①通話料
スーパーカケホ
1,836円
②LTE NET324円
③通信料
データ定額5(5GB)
5,400円
④機種代(iPhone8 64GB)3,810円
毎月割-3,065円
契約種別がMNPの場合

ピタットプランの場合

料金スタイルが「ピタットプラン」の場合は、
通話・通信・LTE NETがセットで利用データ量に応じて5段階に変動します。

月額料金表(料金は全て税込みです)
(税込)6,038~10,358円
ピタットプラン(スーパーカケホ)
①通話料+③通信料+②LTE NET
~1GB 3,758円
~2GB 4,838円
~3GB 5,918円
~5GB 6,998円
~20GB 8,078円
④機種代(iPhone8 64GB)
通常価格91,440円iPhoneおトク割で80,640円
3,360円
スマホ応援割-1,080円

まとめ&おさらい

それではここまでのおさらいをしてみましょう!

料金の基本項目

auのスマホ料金の中身は以下の項目で構成されています。

①通話料②通信料③LTE NET④機種代

ピタット(フラット)プラン

新料金スタイルの「ピタット(フラット)プラン」は「①通話料・②通信料・③LTE NET」がセットになっていて、さらにピタットプランの場合は利用した通信の量に応じて段階的に料金が変動します。

auの料金スタイル

auの「スマホ向け」の料金スタイルは大きく分けて以下の4種類があります。

  • データ定額
  • LTEプラン
  • ピタットプラン
  • フラットプラン

auの割引サービス

auで覚えておくべき主要な割引は「毎月割」「2年契約(誰でも割)」です。

毎月割はデータ定額プランかLTEフラットへの加入を条件に機種代を割引くサービス。ピタット(フラット)プランに加入の場合は適用されないので注意が必要。

2年契約(誰でも割)はauで最低2年間は契約しますよ!という契約のこと。この契約で通話料(基本使用料)が大幅に割引されます。

最後に

いかがだったでしょうか?
要点だけを押えて紹介しましたが、結構なボリュームになってしまいました。。

この記事で「そういうことだったのか!」と少しでも理解していただければ幸いです。自分のスタイルにあった無駄のない料金プランをぜひ見つけてみてくださいね。

それではまた!

こちらも参考に!「MNPとは何か?」を分かりやすく解説中です。